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電話勧誘の注意点 |
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電話勧誘販売で意外に多いトラブルが、「書類の放置」です。
電話勧誘で商品購入の同意をさせられた後に、電話勧誘業者から、申込内容を明らかにする書類が郵便やメール便で送付されますが、
無視すればよいと勝手に思い込んで、
書類を放置し、何もしなかった |
重要な書類だと気が付かないまま、
何もしないで8日間が過ぎてしまった |
というトラブルが多発しています。
ご注意 |
申込書や契約書が郵送されてきた場合、 |
まだサインをしていなくても、
まだ書類を返送していなくても、
クーリングオフの手続が必要となります。 |
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よくある、電話勧誘の誤解 |
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「業者から申込書が郵送されてきたが、
まだサインもしていない状態だし、
書類を無視すればよいのでは?」 |
「まだ契約書にサインもしていないし、
業者に契約書を返送していないのだから
このまま無視すればよいのでは?」 |
「電話で申し込んだのだから、
電話で断ればよいのでは?」 |
「無視して書類を返送しなければ、契約にならないのではないか?」 と誤解されがちですが、クーリングオフの手続は必要です。 |
申込みをした以上、申込みは撤回する必要があります。 |
電話勧誘業者から郵送された申込書や契約書を無視し、放置していると、8日間のクーリングオフ期間が過ぎてしまう場合があります。 |
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「申し込みの撤回」 も
クーリングオフに含まれます。 |
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クーリングオフは、「契約の解除」だけではありません。「申し込みの撤回」 もクーリングオフに含まれます。 |
申し込みをした以上、申し込みは撤回(クーリングオフ)する必要があります。 |
申し込みや契約は、口頭でのやり取り(電話での約束)だけでも成立します。(諾成契約) |
電話勧誘業者から送られてきた書類は、無視したり、放置したりするべきではありません。
申込内容を明らかにする書面 |
特定商取引法 18条 |
契約内容を明らかにする書面 |
特定商取引法 19条 |
である可能性が考えられます。 |
電話勧誘販売のクーリングオフ期間は、原則として、書面を受領した日を含めて8日間です。
(特定商取引法18条書面、又は特定商取引法19条書面) |
例えば、電話勧誘業者から郵送された契約関係書類を確認してみると、多くの場合、赤い字で
本書面を受領した日を含め8日間は、
書面により無条件に、申し込みを撤回し、
又は契約を解除することができます |
などと書かれています。
契約関係書類を放置して8日間が過ぎてしまうと、クーリングオフ制度が利用できなくなる場合があります。
特定商取引法24条1項但書き |
(抜粋) ただし、申込者等が第十九条の書面を受領した日(その日前に第十八条の書面を受領した場合にあつては、その書面を受領した日)から起算して八日を経過した場合(中略)においては、この限りでない。 (抜粋ここまで) |
特定商取引法2条3項 |
特定商取引法施行規則2条2号 |
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電話での申し込みでも |
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電話勧誘では、申し込みや契約は、電話のやりとり、つまり口頭でした約束でも成立します。(これを諾成契約といいます)
契約書とは、単に合意の内容・契約成立の事実を立証する「手段」「方法」に過ぎないため、契約書の有無は、契約の成立・不成立とは直接関係ありません。
また、ハンコの有無と、契約の成立・不成立は直接関係ありません。
電話勧誘販売では、 |
契約書にサインをしていなくても、
まだハンコを押していなくても、
業者に契約書を返送していなくても、 |
送られてきた書類を受け取った日から
クーリングオフ期間のカウントが開始する
可能性があります。 |
例えば、電話勧誘業者からメール便で
書類が送られてきた場合、
いつ顧客が書類を受け取ったか、
業者側は荷物番号追跡で把握できます。 |
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クーリングオフは内容証明郵便で確実に |
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クーリングオフ手続は、簡単に言えば、 |
1 |
クーリングオフ期間内に |
2 |
クーリングオフの意思表示を行った |
3 |
証拠を確保する手続です。 |
電話や口約束では証拠は残りません。 |
明確な証拠を残すには、書面による手続、
特に 内容証明郵便 がお勧めです。 |
当事務所のクーリングオフ手続代行では
クーリングオフの確実な証拠書類となる
内容証明郵便 を利用して手続を行います。 |
クーリングオフは、内容証明郵便で |
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書類が郵送されてきた場合 |
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電話勧誘業者から書類が郵送された場合、
申し込みを撤回する旨、契約をする意思が無い旨を、書面(つまり、クーリングオフの通知書)を発信することにより、明確化させておく必要があります。
書類を放置し、申し込みの撤回の意思表示もしないまま、曖昧な状態にしておくと、勧誘が続くこととなります。
担当者の認識 |
申し込みがあったと判断して、書類を郵送 |
書類が返送されるまで連絡を入れ続ける |
申し込みがあったと判断している以上、
自然消滅を狙っても、連絡や説得は続く。 |
自分の認識 |
電話勧誘業者から書類は受け取ったが、 |
無視していれば、書類を返送しなければ、
なんとかなるのではないかと、淡い期待。 |
しかし、担当者がそのまま放置する訳も
無く、担当者からの電話や説得が続く。 |
無視しているうちに8日間が経過してしまう |
担当者は「申し込みがあった」と判断しているため、 |
申し込みを撤回する旨、契約する意思がない旨、クーリングオフの通知書を発信することで明確化しておかないと、電話や説得がいつまでも続く。 |
既に、
強引な電話勧誘を断りきれず |
申し込みや契約に同意してしまった |
その後、業者から書類が送られてきた |
という既成事実ができている状態で、その上さらに
という事実ができると、ますます契約を断り難くなります。書類が送られてきた場合は、トラブル予防の意味も含め、
申し込みは撤回する旨 |
契約締結する意思は無い旨 |
電話勧誘を停止すべき旨 |
書面により、明確に通知しておくとよいでしょう。 |
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よくあるトラブル |
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ある日、勤務先に教材の電話勧誘が来た。
最初のうちは断っていたが、勧誘が長時間続き、結局担当者に押し切られ、そのまま電話で契約に同意させられてしまった。
数日後、電話勧誘業者から「申込書兼販売契約書」と書かれた書類が、メール便で送られてきた。
契約する意思は無かったので、書類は返送しないまま放置した。担当者から何度か電話が来たが、出ないまま居留守を続けていた。
2週間ほど無視していたが、その後も担当者からの電話が続き、たまたま電話に出てしまった。
担当者から、「契約書を早く返送して下さい」と言われたため、「契約する気は無い」と伝えたところ、
「クーリングオフ期間は過ぎています」
「契約書を渡してから2週間が経過しています」
「メール便で送りましたから、配達の証拠もあります」
「お送りした書類にも、「書面を受け取った日から起算して8日間以内」と書かれているでしょう?」
などと言われてしまった。 |
電話勧誘業者から郵送されてくる申込書や契約書は、必ずしも「申込書」 「契約書」 というタイトルではないため、それと気付かないことがあります。ご注意下さい。
申込書のまぎらわしい表題の例 |
「お申込内容について」 |
「申込内容確認書」 |
「お申込み受理通知」 |
「契約事項確認書」 |
「申し込み及び販売書」 |
「登録完了通知」 |
「登録のご案内」 |
「販売締結書」 |
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電話勧誘の事例 |
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