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マルチ商法 ネットワークビジネス MLM


 マルチ商法とは?

マルチ商法やネットワークビジネス、MLMは、いずれも「連鎖販売取引」であり、
特定商取引法で定義されています。

 「友人や知人を勧誘して販売組織に加入させ、商品を買わせる」
 「友人知人が、その友人知人を勧誘し、販売組織に加入させ、商品を買わせる」
 「参加者が連鎖的に増えていけば、マージンも連鎖的に増えていく」
 「参加するには、販売員資格が必要なので、まずは商品を買う必要がある」



1人の参加者が3人の知人を参加させ、
その3人の知人が、それぞれ3人を参加させれば3×3で9人、
その9人がそれぞれ3人参加させれば・・・・・

「あなたが勧誘し、参加した人の購入金額の○%があなたの報酬となる」
「あなたのダウンラインの売り上げの○%があなたの報酬になる」
「あなたが直接契約を取らなくても発生する、年金的な収入です」
「あなたのグループで発生した流通の金額の○%があなたの報酬になる」
「参加者を増やしグループを育成していけば、あなたの不労所得となる」

このように、連鎖的に販売を続けていく形を取るので、
「連鎖販売取引」と呼ばれます。

商品の紹介よりも、参加者をかき集める事が主目的となりやすく、
販売員の暴走を誘発してしまう構造的な問題を内包しています。

また、友人・知人間に金銭関係・利害関係を持ち込むことで
人間関係のトラブルを誘発しやすい取引形態です。

数十年前からある取引形態で、繰り返し社会問題を引き起こしていますが、
詳しく知らない新社会人や新成人を中心に、今なお流行が続いています。
最近では、学生を対象とするマルチ商法も増加しています。

過去に消費者トラブルが頻発させ、社会的イメージが悪化したことから、
最近では、マルチ商法という呼び方よりも、

ネットワークビジネス ネットビジネス ネットワーク
MLM エムエルエム コミュニケーションビジネス
無店舗フランチャイズ 無店舗FC 販売代理店

など、マルチ商法を連想させない名前で呼ぶようになっています。

「全く新しいビジネスで、マルチ商法やマルチまがいではない」
などのセールストークが多く見られますが、
法律上は全て「連鎖販売取引」として定義されています。

従って、「これはマルチ商法ではない」というセールストークは、
「不実告知」となりかねないセールストークとなります。

 MLM エムエルエム マルチ レベル マーケティングプラン
 無店舗フランチャイズ と称するもの
 サブフランチャイズ と称するもの
 コミュニケーションビジネスと称するもの
 「在宅ビジネス」「在宅開業」「私にも出来ました」
 無店舗販売代理店 と称するもの
 年金的収入・印税的収入・権利収入が得られる
 「ビジネスメンバー募集」「魅力のボーナスプラン!」
 「日本発上陸!」 「全く新しいビジネス!」
 「代理店募集!」 「無店舗で簡単サイドビジネス!」
 「口コミ紹介販売!」 「広告費を省いた流通革命」
 「貧乏だった自分。でもこのビジネスが運命を変えた!」
 「無資金・何のとりえもなかった自分にもできました!」

マルチ商法と連想させない為に、様々な表現が用いられていますが、
いずれも、連鎖販売取引としての要件を充たせば、
クーリングオフ制度の対象となります。



連鎖販売取引 (マルチ商法・ネットワークビジネス) を大雑把に説明しますと、
 新たな参加者を獲得し、商品・サービスを購入させれば、利益が得られる
 直接の販売報酬だけでなく、ダウンラインの売上からもマージンが得られる
 連鎖的に収入が得られると参加を誘い、参加・販売資格取得の条件として
  先に入会登録金の支払いや商品購入などの負担を求める、というものです。
逆の言い方をすれば、特定負担・商品購入をしなければビジネスに参加できず、
勧誘した相手にも、特定負担・商品購入をさせないと、自分の利益は得られません。
つまり、自分の払った特定負担・商品購入代金を回収するためには、
あるいは、自分が利益を上げるためには、
勧誘した相手に不要不急の商品購入をさせ、販売組織に参加させる必要がある、
自己利益・自己の商品代金回収が目的なのに、「いい話がある」などと、
特定負担・商品購入をさせる目的を持って友人・知人を勧誘する、
まるでトランプのババ抜きのように、自己の負担を、友人知人に転嫁しようとする、
勧誘された側の友人知人は、その意図を知った時、裏切られた気持ちになる
自己の負担の回収を焦り、利益を焦った参加者が特定商取引法の規制を無視し、
暴走を始め、「人狩り的な販売活動」となる傾向が強く見られます。
 ・利益・収入(特定利益)を強調し、儲け話をアピールする
 ・逆に、負担・商品購入 (特定負担) は極力説明しない
 ・参加者を獲得しようと、周囲の人間に無差別に声をかけ、人狩り的な勧誘をする
 ・自らのランクアップ (マージン率の向上)を狙い、自己消費を抱え込む
新規参加者の勧誘の際には、商品の優秀性や、
ダイレクトマーケティングによる流通革命をアピールするものの、
商品価格にはリクルート配当分(分配されるマージン)の上乗せがあり、
商品原価は実は販売価格の数分の1でしかなかった、
というケースも決して珍しくありません。
新規参加者を獲得することで得られるリクルート報酬が目的化し、
ギャンブル性の高い、不健全な人狩り商法となり易い問題点のある取引です。
「口コミで販売することにより中間マージン・広告宣伝費をカットすることができる」
「良質の商品を低価格で提供することができる。全く新しい流通革命を起こす」
というセールストークが多く見られますが、
商品価格に上乗せされているリクルート利益を含めて考えれば、
不適切なセールストークといえます。




 特定負担

特定負担とは、連鎖販売取引に参加するために必要な金銭的負担であり、
入会金・登録料・商品購入など、あらゆる金銭的な負担が含まれます。

かつては「2万円以上」という要件がありましたが、現在では金額に関係なく、
金銭的負担があれば、特定負担として認められる形となっています。

商品購入 再販売用の商品購入
入会金、メンバー登録料 保証金
勧誘活動に必要な物 「ビジネス・ガイド」、「スターター・キット」 など
契約書・書類セット購入、バッジ、会員証購入
研修参加費用、研修ビデオの購入

入会する時点で金銭的負担が求められていない場合であっても、
ビジネスを開始するのに商品購入等の金銭的負担が必要となる場合、
その負担も特定負担に該当します。

 「商品の魅力を伝えるには愛用者でなくてはならない」
 「商品のことを知らずに販売活動をするのは法律違反だから愛用しよう」
 「外交員登録するには最低売上ポイントが必要だから、自己購入するといい」

入会時に金銭負担、商品購入を求められず、単なる消費者であったとしても、
例えば、半年後に 「そろそろ君も販売活動を始めてみないか。」 と誘われ、
ビジネスを開始するために商品購入をした場合には、
その商品購入は特定負担となり、その時点で連鎖販売取引に移行します。



 クーリングオフ制度

マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフ期間は、原則として
法定事項を記載した書面の交付を受けた日を含め20日間となりますが、
一部に例外もあります。

例えば、商品再販売型の連鎖販売取引や、会社独自の特約のある場合など、
商品を受け取ってから20日間のクーリングオフが出来る場合もあります。

また、マルチ商法・ネットワークビジネスのクーリングオフ制度は、
取引形態そのものに着目したクーリングオフ制度であり、
訪問販売などとは異なり、事務所で契約した場合であっても、
クーリングオフ制度の対象となります。

 特定商取引法第40条の2第1項の解約制度




平沼国務大臣

 いわゆるマルチ商法を対象とする連鎖販売取引規制というのは、委員御指摘のとおり、昭和五十一年の法制定時以来、連鎖販売型の取引をできるだけ広く対象として、事業者に契約内容を明示した書面等により顧客への明確な情報提供を義務づけるとともに、不実告知や威迫、困惑などの不当な勧誘行為を禁止して厳正に取り締まることによって、悪質なマルチ商法については今おっしゃったように実質的に禁止する、こういう基本的な考え方は変えておりません。その考えに立っております。
 今回の改正は、最近のマルチ商法に関する消費者トラブルの増加を踏まえて、規制逃れを防止するため、負担金額による適用除外制度を廃止するとともに、誇大な広告の禁止など広告規制を強化するものでもあります。
 この改正内容は、先ほど述べた法制定時以来の連鎖販売取引規制の基本的な考え方に立ちまして、その趣旨を一層徹底し、より実効あるものとするためのものである、こういう考え方に立ってお願いをいたしております。


○天谷政府委員

 エー・ピー・オー・ジャパンであるとか、あるいはホリデイマジックとかいうような、社会的に大きな害悪を流したマルチにつきましては、だれしもこれを犯罪として禁止してしまうということは非常にわかりやすくて、われわれも実はそうしたいと考えたわけでございます。

 ただ、問題は、われわれもその方向で一たん考えたわけでございますけれども、法律的に禁止する、犯罪として禁止して刑罰をかけるということになりますと、罪刑法定主義のたてまえからいきましても、処罰の対象をきわめて明確に法律で定めるという必要が当然出てまいります。これは法治国としてあたりまえの考え方であろうかと存じます。そういたしますと、きわめて明瞭にあしきマルチの定義ができなければならないわけでございますが、そういうふうに定義しようといたしますと、かける網がきわめて小さい網ということになってしまうわけでございます。

 ところが、御承知のように、マルチの実体は変幻自在と申しますか、組織といたしましてきわめて不定型で、時間とともに形を変える組織でございますし、かつまた、先ほど来申し上げておりますように、各国の法的規制につきましては脱法に習熟しておる企業が多いわけでございます。したがいまして、小さい網をかけた場合には、なるほど網にかかった部分だけは犯罪として処罰できますけれども、多くの部分が網から逃げてしまう。先ほどの例で申し上げますならば、がんを半分しか摘出しなくて、残りのがんは全部転移してしまうというような危険性がございます。

 したがいまして、われわれとしては、法的規制、法的禁止ということは、非常にかっこうがよくて気持ちがいい処置ではあるけれども、反面、デメリットがある。それはかえって有効な取り締まりができないということであると考えまして、こういう方向での規制というものはやめたわけでございます。そして、法的規制、法的禁止よりも、むしろ実質的禁止の方がより有効な方法である、こういうふうに考えまして、現在の法律案ができているわけでざごいます。

 実質的禁止でございますと、犯罪として禁止するわけではなくて、マルチ商法の中で勧誘方法が不当であるような場合にこの行為を規制しよう、こういう考え方をとるわけでございます。したがいまして、今度はその対象となるマルチの範囲は犯罪として規制する場合よりはかなり広範囲になります。要するに、広い網を張ることが可能になるわけでございます。この広い網を張りますと、それの中にはあしきマルチ、いいマルチ、灰色のマルチ、みんな入ってくるということになるわけでございます。その入ってきたものの中で、勧誘方法が不公正である等のものを規制することによって、実質的にあしきマルチを禁止していこうというのが、今回の法規制の柱になっておるわけでございます。


[ 国会議事録 衆議院商工委員会 2000年11月01日   ]
[ 国会議事録 衆議院商工委員会 1976年05月18日 -1 ]
[ 国会議事録 衆議院商工委員会 1976年05月18日 -2 ]



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