まだハンコを押していないから、クーリングオフは必要無いのでは?
まだ申込みの段階で、契約ではないので、クーリングオフの必要は無いのでは?
ハンコの有無は、契約の成否とは直接関係ありません。

ハンコが押して無いからと言って、契約が成立しない訳ではありません。
既に契約書・申込書に記入をしていれば、法的拘束力が発生します。

例えば、日常の買い物でハンコを押すことは殆どありませんが、
ハンコが無くとも売買契約は立派に成立しています。

ハンコの有無は、契約の成立・クーリングオフ期間とは直接関係ありません。

代金を払っていなくても、もちろん売買契約は成立します。
契約をした以上は、むしろ代金を支払う義務が生じることとなります。

また、申し込みの段階であっても、業者から申込書など、
申し込み内容を明らかにする書面・申込内容確認書などの書類を受け取っている場合は、

申込書等を受け取った日からクーリングオフ期間が進行する可能性が考えられます。
その場合、クーリングオフ期間が過ぎると、申し込みの撤回はできなくなります。

「契約は成立していない」「申し込みになっていない」
「仮契約だから契約は成立していない。クーリングオフの必要はない」
「悪徳商法なんだからいつでも解約できるのでは?」

などと軽く考えて放置すると、みすみすクーリングオフ期間を逃すこととなります。

中には、

「いつでも解約できるから、今日はとりあえず書類だけ書いておいて」
「とりあえず話は保留にしておくから、契約書だけ書いておいて」
「もし気に入らなかったら、いつでも解約できるから」
「契約に納得するまでハンコはいらないから」
「ハンコは来週でいいから、今日は仮の申込みとして、契約書だけ書いといて」
「契約書にはサインしてもらったけど、銀行引落としの書類は、
 商品が届いてから、商品を実際に見て、気に入ってくれたら
 送り返してくれればいいよ。それなら安心でしょう?」

などと錯覚させようとする業者がありますが、

クーリングオフ制度のことを指して 「いつでも解約できるから」 と説明するなど、
紛らわしい表現をしている場合があります。

「いつでも解約できるなら何もしないでいいや」 と、錯覚して放置すると、
「もうクーリング期間が過ぎている。いまさら解約には応じられない」 と、
トラブルになるケースがあります。クーリングオフさせないよう、業者も必死です。

また、電話勧誘販売の場合、契約書を業者に返送していなくても、
「契約書」 「申込内容確認書」 「登録確認書」 などと題した書面を受け取った時点から、
クーリングオフ期間が進行してしまう扱いを受ける場合があります。


契約した場合だけでなく、申し込みの段階であっても、
クーリングオフの期間が進行する場合がありますので、
疑わしい場合は、速やかにクーリングオフを検討する必要があります。

「ハンコ押していないから」 「まだ申し込みだから」 「仮契約だから」
「いつでも解約できると言っていたから」 「電話で解約を伝えたから」

などと安易に考えず、然るべくクーリングオフの手続きを行うべきでしょう。

8日間が経過した後も解約に応じてくれる保証はありません。

申込撤回・契約解除をした証拠を確保して自己防衛しておくべきです。

「9日目に商品が送られてきた」 「解約を申し出たが8日間経過しているので
もう解約できないと言われた」 という相談は、決して珍しいものではありません。


クーリングオフしないと約束させられたので、解約できないのでは?
そんなことはありません。そのような約束は無効となります。

例えば、特定商取引法第9条第8項でこう定められています。
「前各項の規定に反する特約で申込者等に不利なものは、無効とする」

つまり、「クーリングオフ制度の趣旨に反する申込者に不利な特約・約束は無効となる」
と、法律に明確に書かれている訳です。

従って、契約の際に「クーリングオフしません」と約束したり、念書を書かされたとしても、
法律が優先し、そのような約束は無効となります。

つまり、単なるクーリングオフ妨害である可能性が極めて高いと考えられます。
悪質な例としては、

契約の際に、クーリングオフはしないと繰り返し約束させられたため、
クーリングオフは出来ないものと思い込み、クーリングオフできなかった。
「もしクーリングオフをしたら損害賠償します」 という念書を書かされた。
念書は業者が預かり、自分には控えが渡されていないので、
クーリングオフできるかどうか、裁判を起こされないか、不安。
クーリングオフしようと電話をしたところ、

「ではなぜ契約したのか?なんできちんとと断らなかったんだ?」」

「あなたは、最初からクーリングオフするつもりだったんだろう?」
「クーリングオフするつもりだったのに、「クーリングオフしない」 と
 約束をしたのは、我々を騙したことと同じだ」

「これは詐欺行為だから、告訴する。違約金を払ってもらう」

「当然、商品代金相当額を違約金として支払ってもらう必要があるが、
 一括では払えないだろうから、商品を買った形にして、
 クレジット契約をそのまま継続する形にしてあげよう」

「商品も、いまさら中古品を返してもらっても仕方ないので、
 そのまま持っていて構わない」

などと、さんざん脅されてしまい、クーリングオフをあきらめてしまった。

などといった威迫のご相談が寄せられています。

「クーリングオフしない」 と約束させられても、その約束は無効となります。


既に商品を使用しているのでもうクーリングオフは無理なのでは?
商品を使用していても、一部の消耗品を除き、クーリングオフの対象となります。

よく、 「既に使用しているのでクーリングオフはできない」
    「既に工事が完了しているので、それなりの違約金を払ってもらう」

などと、業者からあからさまな解約妨害を受ける場合が見られますが、
商品を使用したからといって、クーリングオフが出来なくなる訳ではありません。
指定消耗品を除き、商品を使用していても、クーリングオフの対象となります。

指定消耗品・・化粧品や健康食品・洗剤・石鹸などの指定消耗品
を使用・消費してしまった場合は、使用・開封した分については
クーリングオフできなくなります。
つまり、消費済み分についてのみ、買い取りの義務が生じます。

もちろん、未使用・未開封の部分については、クーリングオフ可能です。

化粧品や健康食品などの指定消耗品を使用・消費した場合は、
クーリングオフ手続の後に、使用済み分・消費済み分の代金を
精算する形となります。

例えば、浄水器や磁気活水器、布団、教材などは、上記の指定消耗品では
ありませんので、既に使用していてもクーリングオフが可能です。


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